NGS EXPO 2023
2023年11月15日(水)~16日(木)より、大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)にて開催されるNGG EXPO 2023にて、ナノストリングは展示の出展、および11月16日にランチョンセミナーを実施いたします。
ランチョンセミナーでは国立感染症研究所の星野仁彦先生に、CosMxシングルセル空間解析による肺でのご研究についてご講演いただきます。非常に興味深いご報告ですので、ぜひご参加ください。
◇ランチョンセミナー
11月16日(木) 12:10-12:30
大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)10階会議場
演者:国立感染症研究所 ハンセン病研究センター 感染制御部 室長
星野仁彦先生
演題:シングルセル空間解析による結核・非結核性抗酸菌症肺組織におけるSPP1陽性マクロファージの同定
要旨:
結核、非結核性抗酸菌症はMycobacterium tuberculosis および、M. avium intracellulare complex (MAC)などの非結核性の抗酸菌による感染症であり、肺に乾酪壊死を伴う肉芽腫病変を形成する。肉芽腫組織周辺には多くのマクロファージ、リンパ球、好中球などの炎症性細胞浸潤が認められるが、抗酸菌による肉芽腫形成のメカニズムに関しては多くの点が不明である。今回、肺結核、非結核性抗酸菌症の組織標本をNanostring CosMxでシングルセル空間解析を行ない、浸潤細胞の詳細を検討した。4例の肺病変を検索し、肉芽腫組織周辺に浸潤する個々の細胞の細胞種の特定し、マクロファージでは、その遺伝子発現から、すくなくとも4種類の細胞種が存在していることが明らかになった。中でも、SPP1陽性マクロファージがMAC陽性肉芽腫組織周囲におもに浸潤していた。いわゆるLanghans giant cellはSPP1陽性マクロファージに属し、その周囲にもgiant cellの形態をとらない多くのSPP1陽性マクロファージが存在していた。抗酸菌感染組織からRNAを抽出し検討したRNAseqでも抗酸菌感染組織でSPP1の発現が高いことが示された。以上よりSPP1陽性マクロファージが抗酸菌症における肉芽腫形成に関与することが示唆された。
星野仁彦1、蛇澤晶3、佐藤由子2、片野晴隆2
国立感染症研究所 ハンセン病研究センター 感染制御部1および感染病理部2
総合病院国保旭中央病院3
◇展示ブース
空間マルチオミクス生物学をリードする企業の一つであるナノストリング・テクノロジーズです。微小環境やシングルセル解析から、さらに空間情報を伴ったデータが今後の研究を拡大させる可能性が高いと予想されます。空間解析にご興味がございましたら、セミナーとともに展示ブースにもご来場ください。専門スタッフが対応させていただきます。製品資料やノベルティを配布しておりますので、お気軽にお立ち寄りください。